テツイロビロードセセリ♂ (マレー半島) Hasora badra badra
Common Awl (Malay Peninsula)
種分布:北東インド、南中国、八重山、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ、ランカウイ、マレー半島、大スンダ列島、スラウェシ、パラワン

記録:2023/5/17
場所:キャメロンハイランド、マレー半島、マレーシア (Cameron Highlands, Malay Peninsula, Malaysia)

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テツイロビロードセセリ♂ (マレー半島)

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テツイロビロードセセリ♂ 裏面 (マレー半島)


♂♀異斑。♀の前翅には大きな白斑が3個配置するが、♂はこれを欠く。

表示亜種 badra ♂ (マレー半島)
亜種badraの分布:北東インド、南中国、八重山、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ、ランカウイ、マレー半島、大スンダ列島、スラウェシ、パラワン

分布が広く、珍しい種類ではないと思うが、キャメロンハイランドで採集した1♂しかデータがない。渓流沿いで吸汁に来た個体。他のビロードセセリ属の種類と同様に、早朝や夕方に飛翔することが多いと思われる。西表では、昼間に自然林内で吸蜜する個体を観察しているので、このような機会で見かけることを期待している。

♂翅表の地色は黒褐色で、前後翅は共に無紋。前翅基部と後翅中央から肛角にかけて、茶褐色の長毛が密生する。
♂前翅裏面の地色は茶褐色で、中央から後縁にかけては淡黄白色になる。後翅裏面の地色は黒褐色で、肛角部は黒色。外中央に幅広い淡色帯が現れ、淡色帯の下部に不鮮明な明色斑が配置する。また、後翅中央に明色斑が現われる。
類似種との区別:本種とクワドリプンクタタビロードセセリの2種は、後翅裏面中室に明色斑を現わすので他種との区別は容易。クワドリプンクタタビロードセセリの中室明色斑は本種より大きいので、区別できる。