オオルリオビアゲハ♂ (北‧中央・南東スラウェシ) Papilio blumei blumei
Blume’s Peacock (Sulawesi)
種分布:スラウェシの特産種

記録:2018/9/11
場所:パル、スラウェシ、インドネシア (Palu, Sulawesi, Indonesia)

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オオルリオビアゲハ♂ 表面 (北‧中央・南東スラウェシ)

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オオルリオビアゲハ♂ 裏面 (北‧中央・南東スラウェシ)


♂♀類似斑。♀の翅形は丸味を帯び、尾状突起は太く丸くなり、前後翅中央の青緑帯は細く、緑がかる。後翅亜外縁からの尾状突起の色は、♂は青みが強く♀は緑色が強くなる等の差異がある。

表示亜種 blumei ♂ (北‧中央・南東スラウェシ)
亜種blumeiの分布:北‧中央・南東スラウェシ
他亜種 fruhstorferi 分布:南スラウェシ→♂

パルでの生態は南スラウェシと同様で、吸水に現われる個体が見られた。また、樹林地を飛翔し、吸蜜に現われた。所によりアオネアゲハと混生し、パルでは500m前後の標高で生息地が分かれ、本種は高地側で見られた。

塚田図鑑ではパルで本種は未記録であるが、より北のミナハサ半島と南のパロポの個体を原名亜種としている。Dick Vane-Wrightらのチェックリストでは、北・中央・南東スラウェシを原名亜種の範囲としていることから、パルの個体を原名亜種に含めた。
塚田図鑑では、原名亜種の前翅青緑帯は第1a室に向かってすそ広がりになることが特徴として挙げられているが、パルの個体ではこれが顕著でないものもある。また、原名亜種の後翅表面亜外縁第1b、2室の弦月斑は小さい傾向にあるとされ、これは図示個体ではあてはまる。