タイワンモンキアゲハ♂ (ラオス) Papilio nephelus chaon
Black and White Helen (Laos)
種分布:アッサム、シッキム、ネパール、南中国、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島

記録:2017/8/26
場所:バンビエン、ラオス (Vang Vieng, Laos)

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タイワンモンキアゲハ♂ 表面 (ラオス)

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タイワンモンキアゲハ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。地理的変異が大きい。
黒の地色に白色のシンプルな配色で、日本にも分布するモンキアゲハに類似するため見慣れた斑紋構成である。

表示亜種 chaon ♂ (ラオス)
亜種chaonの分布:アッサム、シッキム、ネパール、ミャンマー、タイ、ラオス→♀、ベトナム
他亜種1 albolineatus 分布:ボルネオ→♂, →♀、スマトラ
他亜種2 sunatus 分布:マレー半島→♂, →♀

低山地から中山地の蝶で、高地では見られなくなる。樹林地の渓流沿いが好適地で、川沿いに飛翔したり、吸水に集まったりする。動物性ベイトにもよく誘引され、個体数も多い。モンキアゲハの生息地と類似する環境でよく見られ、並んで吸水するなど混生する場合も多い。

インドシナ以北の亜種はモンキアゲハの原名亜種に似るが、本種タイワンモンキアゲハは、
(1)後翅の白紋は大きく、第4室にも大きく出現する。
(2)♂♀共に後翅表面肛角および亜外縁に全く橙赤色弦月紋を現さない。
(3)前翅裏面第1b室の亜外縁部に白紋が現れる。モンキアゲハでは、全く欠く。
(4)後翅裏面亜外縁の弦月紋列は、薄橙色。モンキアゲハでは橙赤色。
(5)後翅裏面中央の白斑列と内縁を結ぶ薄橙色斑列が現れる。この薄橙色斑列の出現は強弱があり、ほぼ消失する個体もあるが、モンキアゲハでは現れない。