ルリモンアゲハ♂  (タイ) Papilio paris paris
Paris Peacock (Thailand)
種分布:インド北部、中国南部、台湾北部、ミャンマー、タイ、ラオス、スマトラ北西部、ジャワ

記録:2013/10/31
場所:チェンダオ、タイ (Chaing Dao, Thailand)

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ルリモンアゲハ♂ 表面 (タイ)

160624E008S
ルリモンアゲハ♂ 裏面 (タイ)


♂♀類似斑。♀は地色が淡褐色味を帯びるが、斑紋の差異は小さい。

表示亜種 paris ♂ (タイ)
亜種parisの分布:北インド、香港、南中国、ミャンマー、タイ→♀、ラオス、ベトナム

低地から1,500m程度の山地に生息地が多く、村落近くから山地の樹林地で見られる。山地の渓流沿いが好適地で、渓流に沿って飛翔したり、吸水に集まったりする。動物性ベイトにも誘引される。
飛翔中はルリ紋が目立ち、一見して本種とわかる。モンキアゲハタイワンモンキアゲハナガサキアゲハなど他の黒系のアゲハチョウ科の種類と混生し、これらの種類と吸水集団を作ることも多い。
通年にわたって見られるが、3月と9月にピークがあるようにみえる。稀な種類ではないが、他の黒系アゲハより個体数は少ない。

翅表の地色は黒色で、青緑色の鱗粉が全面に散布される。前翅表面は、ほぼ地色のままであるが、亜外縁に青緑色の斑紋が各室に配置し、青緑色の線条が縦にはしるように見える。この青緑色の線条は、個体により強弱があり、ほとんど消失するものもある。後翅表面には、第3〜6室に鮮やかな大きいルリ紋がありよく目立つ。肛角部には暗赤色の円環が現れる。
前翅裏面の地色は黒色で、外側に内縁から前縁に向って太くなる灰色帯がある。後翅裏面の地色も黒色で、基部側に灰褐色の鱗粉が散布され、第1b室から第7室まで各室の翅端に暗赤色の円環が現れる。