オスアカミスジ♂ (台湾) Abrota ganga formosana
Sergeant Major (Taiwan)
種分布:シッキム、北ミャンマー、南中国、台湾

記録:2018/6/9
場所:埔里、台湾 (Puli, Taiwan)

180806Eb07S
オスアカミスジ♂ 表面

180806Eb08S
オスアカミスジ♂ 裏面


♂♀異色・異斑で、外観は全く異なる。

表示亜種 formosana ♂ (台湾)
亜種formosanaの分布:台湾→♀

標高1,000m前後の低山地から中山地に棲息する樹林性の種類で、林内の木の葉に静止していたり、テリを張っていたりする。やや暗い樹林内の種類で、樹林地でも開けた場所では見られない。♂は敏感で、近寄ると林間に緩やかに飛び去ったり、先の込み入った木の葉に止まるなどして、採集しにくい。
飛翔は速くなく、滑空するように木の葉の先へ移動する。♂の飛翔中は橙色に見え、よく目立つ。
棲息地は局所的である。珍しい種類ではないが数が多い種類でもない。台湾中部では6月初旬から発生している。

♂の翅表の地色は橙色。前後翅合わせてミスジ状の黒褐色線条斑になるが、ミスジより複雑である。前翅中央には黒褐色斑が斜めに並び、中室付近にも黒褐色斑が現われる。亜外縁に小黒褐色斑が並び、翅頂部の黒褐色斑と接する。翅頂部の黒褐色斑ないには橙色斑が現われる。♂の後翅表面の外縁は黒帯が縁取り、内側に黒褐色帯が2本、亜基部に1本配置する。
♂の翅裏の地色は赤茶色で、前後翅を通じ亜外縁に山形の茶褐色斑が並ぶ。その内側に前翅翅頂付近から後翅内縁にかけて褐色線条がはしる。褐色線条の内側には橙褐色斑が多数配置する。また、♂の前翅裏面翅頂部の褐色部内に白色斑がある。