ツマグロヒョウモン♂ (ラオス) Argyreus hyperbius hyperbius
Indian Fritillary (Laos)
種分布:エチオピアからインド、中国、日本、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島からスマトラ、ジャワ、スラウェシ、フィリッピン、ニューギニア、東オーストリア

記録:2019/5/30
場所:バン・ター、ラオス (Ban Tah, Laos)

191105Eb11SW
ツマグロヒョウモン♂ 表面

191105Eb12SW
ツマグロヒョウモン♂ 裏面


日本にも棲息する種類で、タイやラオスに分布する個体は同じ原名亜種に属する。
♂♀異斑。♂表面の地色は茶橙色で、前翅は黒斑が散在する。後翅表面にも黒斑が散在し、後縁は細い茶色の線条を含む黒縁が縁取る。前翅裏面は表面と類似の黒斑を有するが、翅頂を除き地色は赤味を帯びる。後翅裏面は黄緑色の斑紋が散在する。
対象地域で類似する斑紋の種類はいないので、同定は容易である。

中山地から1,900m程度の高地に棲息する。村落付近ではあまり見られず、主として山間部の草地や、開けた疎林地などで飛翔していたり、吸蜜していたりする。渓流沿いではあまり見られず、動物性ベイトに誘引される例も見られない。日本では里山や民家周辺でも見られるが、インドシナでは山間のアクセスし難い場所が棲息地である。
局所的であるが、生息地では個体数は多い。なお、♀は稀でほとんど見かけない。