コキティナヒメイナズマ♂ (ボルネオ) Cynitia cocytina ambalika
Horsefield's Baron (Borneo)
種分布:タイ半島部、マレー半島からボルネオ、スマトラ

記録:2020/2/22
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)

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コキティナヒメイナズマ♂ 表面 (ボルネオ)

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コキティナヒメイナズマ♂ 裏面 (ボルネオ)


♂♀異斑。中型種。

表示亜種 ambalika ♂ (ボルネオ)
亜種ambalikaの分布:ボルネオ→♀

低地から1,000m程度の低山地に棲息し、陽が当たる林縁の木でテリを張ったり、林縁沿いを飛翔したりする。また木漏れ陽が射す樹林内の低位置の葉で静止していたり、地表近くをすべるように飛翔したりする。渓流沿いではあまり見られないが、林道の留水に散布した動物性ベイトに誘引されることがある。パイナップルトラップにはあまり誘引されない。
♂の飛翔中は、褐色に淡青色が垣間見える。ゴッダルティヒメイナズマ (C. godartii) と混棲し、♂は外観・生態共に類似する。現地で区別することは困難である。
山地の樹林地各地に棲息し、ヒメイナズマ属(Cynitia)の中では最も普通に見られる。

♂の翅表の地色は黒色で、前翅の外縁から後翅の外縁にかけ青水色帯がかかる。後翅の青水色帯は太く前縁から肛角部まで配置する。
♂の翅裏の地色は茶褐色で、前翅亜外縁から後翅亜外縁にかけ黒褐色の波状紋列がかかる。また、前翅裏面中室に黒褐色の短線条が4本配列する。なお、翅裏の地色は茶褐色のものから灰白味が強いものまで変化が大きい。