トラフマダラ♂ (ボルネオ) Parantica agleoides borneensis
Dark Glassy Tiger (Borneo)
種分布:ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島

記録:2017/9/6
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)

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トラフマダラ♂ 表面 (ボルネオ)

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トラフマダラ♂ 裏面 (ボルネオ)


♂♀類似斑。♂は後翅に性斑がある。

表示亜種 borneensis ♂ (ボルネオ)
亜種borneensisの分布:ボルネオ→♀

低山地から1,000m程度の中山地に生息し、樹林地や周辺の草地で見られる。樹林地の林縁を飛翔していたり、草地で吸蜜に訪れたりする。渓流沿いでは殆ど見られず、吸水にも現れない。動物性ベイトに誘引される個体は観察していない。
飛翔は緩やかで、他のアサギマダラ属 (Parantica)やリュウキュウアサギマダラ属 (Ideopsis) の種類と混生する。飛翔中を区別するのは難しく、気を付けないと何種類かを逃しかねない。個体数は少なくない。

翅表の地色は黒色で、淡青白色の斑紋が散在する。前翅表面の淡青白色の線条斑は、中室内に2本、第1a室、第2b室に各1本、第11室に1本配置する。外縁には淡青白色の小点が配列し、その内側にやや大きい淡青白色斑が配置する。後翅表面には、基部側に淡青白色の線条斑が複数配置する。外縁と亜外縁には淡青白色の小点が2列配列し、その内側にさらに淡青白色の小点が配列する。
翅裏の斑紋構成は、翅表と殆ど同様であるが、前後翅共に外縁の淡青白色の小点列はより明瞭になる。
なお、♂は後翅に性斑があり、裏面では第2脈を中心に濃黒色、第1b脈はわずかに膨れ、第2脈と共に性斑付近では白鱗におおわれる。