エグリバセセリ♂ (ラオス) Odontoptilum angulata angulata
Chestnut Angle (Laos)
種分布:インド、南中国、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島、小スンダ列島、スラウェシ、フィリッピン

記録:2019/5/30
場所:バン・ター、ラオス (Ban Tah, Laos)

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エグリバセセリ♂ 表面 (ラオス)

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エグリバセセリ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。♀の地色は茶色味が強くなり、♂よりやや淡色になる印象を受ける。

表示亜種 angulata ♂ (ラオス)
亜種angulataの分布:インド、南中国、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム、マレー半島、ボルネオ、スマトラ
他亜種 helias 分布:スラウェシ→♀

主として低地に生息し、1,200m程度の中山地まで観察例がある。村落近辺の小川や樹林地内の渓流が好適地で、岸辺で吸水に現われる。また動物性ベイトによく誘引される。吸水中は翅を開いて地面にベタッと止まっている。
生息範囲は比較的広く、個体数は少なくない。しかし1か所でまとまって見られる種類ではない。

前後翅の表面に灰褐色の中央帯が縦にはしり、前翅では中央帯内に褐色斑が現われ、後翅では基部側が褐色になる。前翅の中央帯の外側に3日月型の白色斑と小点があり、前縁に小白斑が2個並ぶ。また、前翅表面の外縁に茶褐色縁があり、後翅表面外縁の上半は褐色になり、外縁の下半は灰色線条で囲まれた4角形状灰褐色斑が並ぶ。
翅裏の斑紋は翅表と類似するが、前翅裏面の中央帯は薄い灰色になり、後翅裏面は広く目立つ灰白色になる。
ピゲラエグリバセセリ (O. pygela)と類似する。ピゲラエグリバセセリの翅表は白線条が縦にはしるが、エグリバセセリでは灰褐色帯である。また、ピゲラエグリバセセリの後翅の翅型は、尖った凹凸形状を呈す。