イスマレカバマダラ♂  (北スラウェシ) Danaus ismare alba
Wallacean Tiger (Sulawesi)
種分布:スラウェシ、モロッカの特産種

記録:2018/9/8
場所:パル、スラウェシ、インドネシア (Palu, Sulawesi, Indonesia)

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イスマレカバマダラ♂ 表面 (北スラウェシ)

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イスマレカバマダラ♂ 裏面 (北スラウェシ)


♂♀類似斑。♀は翅型が丸味を帯びる。

表示亜種 alba ♂ (北スラウェシ)
亜種albaの分布:北スラウェシ

低地から低山地に棲息し、樹林地付近を飛翔したり、林縁の花で吸蜜したりする。
飛翔は緩やかで、他のマダラチョウ類と混棲する。ユベンタヒメゴマダラ (Ideopsis juventa)とも混棲し、属は異なるが飛翔時は類似する。棲息地では紛らわしい。個体数は稀ではない。

斑紋はオオカバマダラ属にしてはシンプルな黒と白のマダラ模様で、コウトウマダラのボルネオ亜種(D. melanippus thoe)を想起させる。♂の翅型はスラウェシ産らしく前翅翅頂部が尖る独特な形状をしている。
翅表の地色は淡黒色が基本であるが、後翅亜外縁の灰白色斑列の上部の淡黒色帯は、赤茶色味を帯びる。また、前翅表面中室と第1b室の灰白色線条斑の基部も赤茶色味を帯びるなど、オオカバマダラ属の樺色の片鱗がうかがえる。
翅裏の斑紋は翅表と類似するが、灰白色斑はやや幅広くなり白色度が増すなど、より明瞭になる。