カルナルリモンアゲハ♂ (ボルネオ) Papilio karna carnatus
Karna Peacock (Borneo)
種分布:スマトラ、西ジャワ、ボルネオ、パラワン
記録:2018/9/23
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)
Karna Peacock (Borneo)
種分布:スマトラ、西ジャワ、ボルネオ、パラワン
記録:2018/9/23
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)
♂♀類似斑。♀は後翅表面後縁の赤紋が発達する。
表示亜種 carnatus ♂ (ボルネオ)
亜種carnatusの分布:ボルネオ
低山地から1,200m程度の中山地に棲息し、主に自然林周辺で見られる。林縁の樹木沿いに飛翔したり、樹林内の渓流上を飛翔したりする。また、吸水や吸蜜にくる個体が見られる。
飛翔は速く力強い。飛翔中は全体がルリ色に見える。ボルネオでは場所によってルリオビアゲハ (P. palinurus)と混棲する。ルリオビアゲハは吸蜜に来る個体が多いが、カルナルリモンアゲハの見られる範囲はより高位置で、3~5m程度の林縁を飛翔することが多い。個体数はカルナルリモンアゲハの方がかなり少ない。樹林地で見かける数は少なくないが、殆ど飛翔中であり採集機会は少ない。通年の発生時期は不明であるが、ボルネオでは2~3月、7月、9月に多く見られた。
翅表の地色は黒色で、全体に青緑色の鱗粉が散布する。前翅は殆ど無紋であるが、肛角部に細い青緑線条斑が縦に配置する。後翅表面には、中央部から外縁にかけて大きなルリ紋が現われる。またルリ紋下方の外縁には緑色の波状斑が縁取り、尾状突起まで緑色麟が散布する。♂の肛角の第1室には赤色の弦月紋がある。翅裏の地色は黒色で、前翅では中室端前縁から肛角部まで、上方ほど幅広い灰色帯が縦に配置する。また、前縁内側には灰褐色の鱗粉が散布する。後翅裏面では外縁の各室に青紫色の弦月紋が配置し、その内、第1~第2室、第6~第7室の弦月紋は赤紋を内包する。また基部側には灰褐色の鱗粉が散布する。
ルリモンアゲハ(P. paris)と類似するが、一般に本種カルナルリモンアゲハの方が大型で、後翅表面のルリ紋は大きく第1室まで延びると共に、外縁の緑色の波状斑はより明瞭である。ルリモンアゲハの後翅裏面外縁の弦月紋は、青紫色部が極めて細いが赤色部は太く明瞭である。
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