オオベニモンアゲハ♂ (ラオス) Byasa polyeuctes polyeuctes
Common Windmill (Laos)
種分布:カシミール、ネパール、中国南部、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ

記録:2018/3/23
場所:ノーンペット、ラオス (Nongpet, Laos)

180821Eb05SW
オオベニモンアゲハ♂ 表面 (ラオス)

180821Eb06SW
オオベニモンアゲハ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。♂の後翅内縁には翅の折返し部がある。

表示亜種 polyeuctes ♂ (ラオス)
亜種polyeuctesの分布:シッキム、南中国、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム
他亜種 termessus 分布:台湾→♂

700m程度の中山地から、台湾では2,000mを越える高地まで生息する。主に樹林地で見られ、樹冠を緩やかに飛翔したり、吸蜜に来たりする。飛翔は緩やかで、黒地に赤紋が目立つ。樹冠を飛翔する場合は占有性を示し、同じ範囲の樹冠を行き来する。また、山道に染み出た水に吸水に来たりする。
ラオスでは生息範囲は広いがまとまって見られる種類ではない。タイでは、ダサラダベニモンアゲハ (B. dasarada)より標高が高い山地に多く、チェンマイ地方の山々に多く見られる。

前翅、後翅共に細長い特徴的な翅形を有する。
翅表の地色は黒色で、前翅は殆ど無紋であるが、翅脈間は淡灰黒色と黒色が交互に現われる。後翅表面には、第4~5室に白斑があり、第1~4室外縁に赤色斑を現わす。また、尾状突起先端にも赤色斑を現わす。
翅裏の斑紋は翅表と殆ど同じであるが、地色はやや明るくなる。また、後翅裏面第1室の赤色斑は表面の同斑より大きくなる。
ダサラダベニモンアゲハに類似する。本種オオベニモンアゲハの後翅第4室外縁の斑紋は、第2、3室の斑紋と同じ赤色。ダサラダベニモンアゲハでは、これが白色になる。