アルゲンティナウスバジャノメ♂ (マレー半島) Erites argentina delia
Eyed Cyclops (Malay Peninsula)
種分布:タイ半島部、マレー半島、大スンダ列島

記録:2020/3/13
場所:キャメロンハイランド、マレー半島、マレーシア (Cameron Highlands, Malay Peninsula, Malaysia)

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アルゲンティナウスバジャノメ♂ 表面 (マレー半島)

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アルゲンティナウスバジャノメ♂ 裏面 (マレー半島)


♂♀類似斑。♀は翅型が丸味を帯びる。

表示亜種 delia ♂ (マレー半島)
亜種deliaの分布:タイ半島部、マレー半島、スマトラ

1,000m以下の低山地に生息地が多く、主に樹林地で見られる。林内の薄暗い場所で低い位置の木の葉に静止していたり、下草付近を飛翔していたりする。渓流沿いでは見られず、吸水にきた個体は観察していない。動物性ベイトにも誘引されない。
飛翔は緩やかで、灰色っぽく見える。見かければ採集は容易であるが、林内のブッシュ近辺が主な生息地なので、棘がある植物がある場合は注意を要する。翅の半透明感からコジャノメなど他のヒカゲ類と現地で区別は容易である。
生息地は比較的限定され、個体数は多い種類ではない。

翅表の地色は灰色で、前翅外縁には灰褐色の細線が2本並ぶ。前翅の外中央には眼状紋が並び、第2室の眼状紋が特に大きい。中央から亜基部に灰褐色帯が2本縦に配置する。後翅表面には外縁に明瞭な灰白色の細線が2本並ぶ。外中央には眼状紋が並び、第2~5室の眼状紋の外輪は黄色でよく目立つ。中央から亜基部に灰褐色帯が2本縦に配置するが、外側の灰褐色帯は中央部で湾曲する。
翅裏の斑紋は翅表と殆ど同じであるが、眼状紋は明瞭になり、前後翅共に基部に波状細線が密に現われる。また中央から亜基部の灰褐色帯は橙色を帯びる。