タイワンビロードセセリ♀ (台湾) Hasora taminatus vairacana
White-Banded Awl (Taiwan)
種分布:北東インド、南中国、台湾、八重山、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、スンダ列島、スラウェシ、フィリッピン

記録:2017/5/27
場所:奥万大、台湾 (Aowanda, Taiwan)

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タイワンビロードセセリ♀ 表面 (台湾)

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タイワンビロードセセリ♀ 裏面 (台湾)


♂♀異斑。中型~大型種。

表示亜種 vairacana ♀ (台湾)
亜種vairacanaの分布:台湾→♂、八重山

低山地から1,100m程度の中山地に生息地が多く、主に樹林地で見られる。山道の木の葉や草本に静止していたり、吸蜜していたりする。渓流沿いではあまり見られないが、♂は山道の留水で吸水にくる。また動物性ベイトに誘引される。
飛翔は速く、黒っぽく見える。吸蜜等静止している場合は敏感ではないので、採集は容易である。
台湾では生息範囲は広く、個体数は多い。ビロードセセリ属の中では最も多く見られる。インドシナでは多く見られる種類ではない。

♀の翅表の地色は黒褐色で、前翅中室端に2個の黄白紋があり、翅頂近くの前縁に小白点が現れる。後翅表面はほぼ無紋であるが、基部側に黒褐色の毛束がある。
翅裏の地色は淡茶褐色で、前翅中央部は濃褐色になる。また前翅には翅表と同じ位置に黄白紋と小白点がある。後翅裏面の中央部には灰白色の線条が縦にはしり肛角部に至るが、肛角部には濃褐色の斑紋がある。
オキナワビロードセセリ(H. chromus)に類似する。区別点は本種♂の項を参照。