ハリマオセセリ♂ (マレー半島) Pyroneura callineura donatana
Peninsular Lancer (Malay Peninsula)
種分布:南ミャンマー、タイ半島部、マレー半島、ボルネオ、ジャワ

記録:2015/1/20
場所:キャメロンハイランド、マレー半島、マレーシア (Cameron Highlands, Malay Peninsula, Malaysia)

191220Eb21SW
ハリマオセセリ♂ 表面

191220Eb22SW
ハリマオセセリ♂ 裏面


♂♀類似斑。♂の翅表の地色は褐色で、前翅には中室に大きな白斑があり、中室端とその先端及び上方に白斑が複数散在する。また、前翅後縁基部に長方形黄斑がある。後翅表面の前縁基部から後翅中央部までL字状黄斑が伸び、前翅の斑紋と相まって目立つ黄斑となっている。また、後翅外縁から肛角にかけ、黄色の縁取りがある。
翅裏の地色は淡褐色で、前翅の斑紋は翅表と殆ど同じであるが、翅脈が黄褐色になると共に、後縁基部の長方形斑は白色味を帯びる。後翅裏面の翅脈も黄褐色になり、中央部に黄白色斑があって、その周りに銀白色の小斑紋が配置する。

採集はキャメロンハイランドの1例しかないが、この個体は低山地の自然林内で見られた。樹林内の草地で吸蜜していた個体で、1m程度の高さで小花がたくさん咲いている明るい草地で、他にはタイワンシロチョウ(Appias lyncida)やウスベニハレギチョウ(Cethosia biblis)などが吸蜜にきていた。
他では見かけず、棲息範囲は限定的と思われる。個体数は少ない。